舞妓さんの帯について

「帯」についてのあれこれを記しています。
当店はさまざまな種類の帯を豊富にご用意しておりますが、豆知識があるとまた違った楽しみ方が出来ますのでお読み頂ければと思います。

だらり帯

だらり帯は、その名の通りだらりと長く後ろに帯を垂れ下げる結び方です。
舞妓さんが舞を舞う際、その後ろに垂らした帯が動きに合わせてふわりと弧を描くような軌跡を描きます。
帯を短く結んでいたり、固定するような結び方では表現できないふわりとした動きが、女性らしいやわらかさ、美しさ、華やかさといったものを表現できるのが特徴です。

しかし、最初から舞妓さんの帯結びがだらり結びの帯と決まっていたわけではないようです。

だらり帯は歌舞伎の衣装からきています。当時、舞妓さんたちは、歌舞伎の衣装を参考に着付けを行っていました。女形が得意な上村吉弥という歌舞伎役者がだらり帯の帯結びをして評判になり、当時大流行しました。
昔は、歌舞伎役者はファッションリーダーであり、一般の人たちはそれを皆真似ていましたので、舞妓さんたちも取り入れたわけです。現在ではそれが定着して、舞妓さんといえばだらりの帯が定番になっております。

舞妓体験の時だからこそできる帯結びでもあります。

丸帯で華やかに

着物の帯にはたくさんの種類があります。
その中でも、表にも裏にも全てに柄が入っているものを丸帯と言います。

江戸時代中期に誕生した女帯の一種で、戦前までは最も格式の高い第一礼装用の帯として用いられてきました。前後は、時代の流れとともに「軽装」が流行。
結びやすい現在の「袋帯」が作られるようになり、今では「花嫁衣装」や「舞妓」「芸者」が結ぶのみとなりました。

現代では成人式の際の振袖や、留袖でお太鼓を結ぶ時は袋帯。あるいは小紋に合わせる時などに使うものは、名古屋帯と言われるものが主流です。

袋帯や名古屋帯は、帯の全てに柄が入っているわけでなく、胴に巻く部分や裏になる部分については柄を省略しており、巻いた時に表から見える部分だけ綺麗な柄が見えるように作られているのが一般的です。

舞妓さんはだらり帯にしますので、裏から見ても表から見ても柄が入っていることでより華やかに見えます。そのほかにも、舞妓さんの場合は帯の結び方にも特徴があります。

丸帯で華やかに

一般的に帯を結ぶ際は、胴に巻く部分は幅を半分に折って巻きつけます。ですから、胴に巻く部分は半分の面は必ず中折りの内面になり外からは見えません。

しかし、舞妓さんの帯結びは、胴に巻く部分の幅をとても広くとります。胴と帯の接着面が非常に多く、帯の上側をほんの少し、7センチほど表に折り返す程度です。
よって、表だけでなく裏にも綺麗に柄が入っているものでないと見栄えがしないのです。

丸帯は全面に柄が入っているため作る工程でも凝っており、高価なものです。
総柄なので、重さも袋帯の約2倍ほどの重さになります。

家紋でより本格的に

舞妓さんの帯の端には所属している置屋の紋が入っています。
これは、10歳位の子供が舞妓をしていた時代に、もし外で迷子になっても、帯の紋を見て置屋まで送り届けてもらえるようにするための工夫だったのです。

置屋というのは、舞妓さんが毎日寝泊まりしている場所で、今の芸能人でいうところの所属事務所のようなものです。舞妓さんは所属している置家で男衆さんに着付けをしてもらい、お仕事に向かいます。ですから道中に紋を見るだけで、あの舞妓さんはどこの置屋の舞妓さんかというのがすぐわかります。

京都葵の舞妓体験でも本物同様、家紋が入っている帯を結んでいただけます。
より本格的な舞妓姿になることができます。

帯の柄も豊富にご用意しています

帯の柄は、亀甲、立涌文、流水、雪輪、鹿子、矢羽など豊富にご用意しています。
その他にも、お花はさくら、梅、菊、牡丹など、特に豊富です。

それぞれの文様、お花が組み合わせで入っているようなもので、それにくわえて帯の一番裾のあたりに家紋が入っています。
文様は、それぞれに意味合いが込められて作られています。縁起が良かったり、魔除けであったり、良い意味を込めて作られています。

また、帯だけでなく着物の柄も色々とあります。

帯の柄も豊富にご用意しています

お花や植物ですと、さくら、松、竹、梅、菊、菊水、菊唐草、蔦、もみじ、麻の葉等があります。
自然の事象からつくられたものでは、流水、流し、雲、霞、青海波、立涌文、雪輪、観世水等があります。
動物からのものですと、亀甲、鹿の子、千鳥、鱗紋、蝶、鳳凰、おしどり等があります。
身近なものや縁起の良いものから取った、扇、扇面(せんめん)、籠目、矢がすり、七宝、市松、宝づくし、源氏車等があります。

その他様々な、幾何学文様、動植物文様、自然風景文様、天象文様をご用意しています。

着物と帯と柄を全て合わせてコーディネートしなければならないということはございません。
お客様には、お好きなものを選んでいただいております。気に入った柄や色をお選びくださいませ。

また、小物等も舞妓さんのものは独特なものになっております。
帯を締める際に必ず使う帯締めも、舞妓さんが利用するものは幅が広くて大きいものになっています。一般的な着物に利用するものは1センチくらいの幅ですが、舞妓さんの帯締めは3センチくらいあります。

また帯どめも、より大きなものをつけます。
帯どめは京都の舞妓さんがつけるものを、「ぽっちり」と呼びます。こちらも好きなものを選んでもらっています。